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症例
デコボコ/抜歯症例
成長を見ながら整えた抜歯矯正の症例
この症例は、前歯のデコボコと噛み合わせの不調和に対して、成長期から経過を見ながら、抜歯を含む矯正治療を行ったケースです。
一般的な抜歯矯正とは少し異なる抜歯部位を選択し、患者さんの体調や通院状況にも配慮しながら治療を進めました。
矯正相談でよく聞かれるお悩みのひとつに、「前歯が一本だけ内側に入っている」「歯並びがデコボコしている」「見た目だけでなく、全体の噛み合わせも気になる」というものがあります。
今回の症例も、まさにそのようなお悩みから始まりました。
初診時はまだ成長の途中でした。
歯並びだけを見て、すぐに最終的な治療方法を決めるのではなく、顎の成長、永久歯の生え方、噛み合わせの変化、口元のバランスを確認しながら、慎重に治療計画を考えていく必要がありました。
矯正治療は、歯をきれいに並べるだけの治療ではありません。特に子どもから10代にかけての矯正では、成長という大きな要素が関係します。
歯並びのデコボコ、前歯の位置、上下の噛み合わせ、奥歯の関係、横顔の印象、将来的な安定性。こうした複数の条件を総合的に見ながら、治療方針を組み立てていきます。
なぜ抜歯が必要になることがあるのか
歯を並べるためのスペースが不足している場合、無理に歯列を広げるだけでは対応が難しいことがあり、抜歯を検討する場合があります。
矯正治療で抜歯と聞くと、不安に感じる方は少なくありません。
- 「できれば歯を抜きたくない」
- 「抜歯矯正になると口元が下がりすぎないか」
- 「非抜歯矯正ではできないのか」
こうした疑問は、当然だと思います。
私自身も、抜歯ありきで治療を考えることはありません。まずは、現在の歯並び、顎の大きさ、歯の大きさ、前歯の角度、口元の突出感、噛み合わせ、成長の余地などを確認します。
そのうえで、非抜歯で対応できる可能性があるのか、抜歯を行ったほうが結果として無理の少ない歯の位置に導きやすいのかを検討します。
この症例では、前歯のデコボコだけでなく、全体の噛み合わせを整えることも大きな目的でした。そのため、単に前歯を見た目だけ並べるのではなく、上下の歯列全体のバランスを考えた治療計画が必要でした。
この症例で特徴的だった抜歯部位
この症例では、矯正治療で比較的選択されやすい第一小臼歯だけではなく、犬歯や側切歯を含む、やや特殊な抜歯部位の組み合わせが選択されています。
矯正治療で抜歯を行う場合、比較的多く選択されるのは第一小臼歯です。もちろん、すべての症例で第一小臼歯を抜くわけではありませんが、歯列全体のスペース確保や前歯の位置の調整を行ううえで、治療計画上、候補になりやすい歯です。
一方で、この症例では、右上第一小臼歯、左上犬歯、右下側切歯、左下第一小臼歯という、左右上下で異なる部位の抜歯を行っています。
掲載症例でも、4本抜歯としてこの部位が示されています。
これは、単純に「4本抜歯だから上下左右の第一小臼歯を抜く」という考え方ではありません。
歯の位置、歯の傾き、歯根の状態、噛み合わせ、すでに生えている歯の状態、将来的にどの歯を機能的に残すべきか。そうした条件を見ながら、どの歯を抜歯することが、その患者さんにとって合理的かを判断していきます。
特に犬歯は、通常は噛み合わせや歯列の中で重要な役割を持つ歯です。そのため、犬歯を抜歯する計画は、一般的な矯正治療の中では頻度が高い選択とはいえません。
だからこそ、なぜその部位を選ぶのか、他の選択肢ではどのような問題が残る可能性があるのかを慎重に検討する必要があります。
このような症例では、教科書的なパターンにそのまま当てはめるだけではなく、目の前の患者さんの歯列に合わせた診断が重要になります。
成長期から治療開始まで、急がず見極めること
小児期に相談を受けた症例では、すぐに本格矯正へ進むのではなく、成長や永久歯列の完成を見ながら判断することがあります。
この症例は、初診時は9歳以下、治療開始時は10代です。
小児矯正と成人矯正では、考え方が少し違います。子どもの矯正では、今見えている歯並びだけでなく、これから生えてくる歯、顎の成長、噛み合わせの変化を予測しながら対応する必要があります。
早く始めればよい、というわけではありません。逆に、待てばすべて解決する、というわけでもありません。
大切なのは、今介入すべきことと、成長を待ってから判断すべきことを分けることです。
この症例では、ホールディングアーチ、アンカースクリュー、マルチブラケット、顎間ゴムなど、複数の装置を使用しています。
歯を並べるだけでなく、奥歯の位置を保つ、歯の移動をコントロールする、上下の噛み合わせを調整するなど、それぞれの装置には役割があります。
通院をお休みする期間があった場合の矯正治療
矯正治療では、体調不良や生活上の事情で通院間隔が空くことがあり、その場合は状態を確認しながら治療計画を調整します。
矯正治療は、数か月で終わる治療ではありません。特に成長期から本格矯正まで関わる症例では、数年単位の治療になることがあります。
この症例でも、治療期間は6年8ヶ月、通院回数は48〜60回となっています。
長い治療期間の中では、体調不良、学校生活、仕事、家庭の事情などで、予定通りに通院できない時期が出ることもあります。
今回のように、体調面の理由で通院を少しお休みする期間があった場合には、無理に治療を進めるのではなく、まず全身状態と口腔内の状態を確認することが大切です。
矯正治療は、患者さんの協力がとても重要です。
装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、通院の継続、歯磨きの状態。これらは治療期間や治療結果に影響することがあります。
ただし、通院が空いたからといって、すぐにすべてが悪くなるというわけではありません。
状態を確認し、必要に応じて治療計画を見直し、できる範囲から再開することが現実的です。
医療は、予定表通りにだけ進むものではありません。患者さんの生活や健康状態も含めて、治療を組み立てる必要があります。
デコボコの歯並びを整えるときに見るべきこと
前歯のデコボコを改善する矯正治療では、見た目だけでなく、噛み合わせ、歯根、歯肉、清掃性、後戻りの可能性まで確認する必要があります。
「前歯の一本が内側に倒れている」という主訴の場合、患者さんやご家族の関心は、どうしても前歯に集中しやすくなります。
もちろん、前歯の見た目は大切です。笑ったときの印象、写真に写ったときの歯並び、会話をするときの口元。歯並びは、日常生活の中で目に入りやすい部分です。
しかし、矯正歯科医としては、前歯だけを見て治療するわけにはいきません。
奥歯の噛み合わせがどうなっているか、上下の歯列の幅に不調和がないか、前歯を並べるためのスペースをどこから得るのか、歯肉に無理がかからないか、歯根が骨の中に適切に収まるか。
そうしたことを考える必要があります。
無理に歯を外側へ広げれば、一時的に歯は並ぶかもしれません。
しかし、症例によっては、歯肉退縮や後戻り、噛み合わせの不安定さにつながる可能性があります。
そのため、抜歯矯正、非抜歯矯正、マルチブラケット装置、アンカースクリュー、顎間ゴムなどの選択肢を、症例ごとに検討します。
この症例から伝えたいこと
デコボコの歯並びや噛み合わせの矯正では、見た目だけではなく、抜歯部位の選択、成長、通院状況、全身状態を含めて治療計画を考える必要があります。
今回の症例は、単純な「歯並びをきれいにした症例」として見るだけでは、十分ではありません。
比較的よく行われる抜歯パターンとは異なる部位を選択していること。
成長期から経過を見ていること。
途中で体調面に配慮し、通院を少しお休みする期間があったこと。
治療期間が長期にわたっていること。
こうした要素を含めて見ると、矯正治療は単に装置を付けて歯を動かすだけではない、ということが分かります。
矯正治療について相談される方は、まず現在の状態を正確に把握することをおすすめします。
ただし、同じような歯並びに見えても、治療方針が同じになるとは限りません。
抜歯が必要な場合もあれば、非抜歯で対応を検討できる場合もあります。
使用する装置、治療期間、費用、リスクも、患者さんごとに異なります。
矯正治療を考えるときに大切なのは、「きれいに並ぶか」だけではありません。
どのように歯を動かすのか、どこに限界があるのか、どのようなリスクがあるのか、治療後にどのような保定が必要なのか。
そこまで含めて考えることが、長期的な安定につながると私は考えています。
初診時

治療開始時

治療後

| 主訴 | 前歯が一本内側に倒れている。全体の噛み合わせを治したい。 |
|---|---|
| 治療内容 | 4本抜歯(右上第一小臼歯・左上犬歯・右下側切歯・左下第一小臼歯) |
| 患者様の年齢、性別 | 初診時:9歳以下/治療開始時:10代、女性 |
| 治療期間 | 6年8ヶ月 |
| 通院回数 | 48〜60回 |
| 治療費 | 825,000円(税込) 診察ごとに5,500円診察料 *矯正歯科治療は公的健康保険の適用外の自費診療(自由診療)となります。 |
| 治療装置 | ホールディングアーチ、アンカースクリュー、マルチブラケット、顎間ゴム |
監修者

| 院長 | 神崎 寛人 |
|---|---|
| 経歴 | 東京歯科大学卒業 歯科医師国家資格取得
東京歯科大学矯正学講座 日本矯正歯科学会認定医 取得 こうざき歯列矯正クリニック開業 医療法人社団OMS 理事長就任 日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医) 取得 ポーラスター矯正歯科センター北 名称変更 日本歯科専門医機構認定矯正歯科専門医 |
| 資格 | 歯科医師 |
| 所属歯科学会 | 日本矯正歯科学会 |
主なリスクと副作用
痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
その他のリスク・副作用等
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
【矯正治療により生じるリスクや副作用について】
1.矯正歯科装置を付けた後しばらくは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、一般的には数日間~1、2週間で慣れてきます。
2.歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
3.矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療には患者の協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に大きく影響します。
4.治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨きにくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、更に一般歯科医による定期的な診察が大切です。また、歯が動くと隠れていた虫歯があることが判明することもあります。
5.歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。
6.極まれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
7.極まれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
8.矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
9.治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの症状が生じることがあります。
10.治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
11.歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
12.矯正歯科装置を誤って飲み込む可能性があります。
13.矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
14.動的治療が終了し矯正装置が外れた後に、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。
15.動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置(リテーナー)を指示通り使用し、歯の位置の変化を抑制しないと、歯並びや咬み合せの「後戻り」や「新たな変化」が生じます。
16.アゴの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。
17.治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。
18.矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことはできません。
19.治療の効果が予測と一致しているか確認するため、定期的に診察や検査を行う必要があり、合併症・副作用が発生した場合は、治療方法や使用する矯正装置を変更する場合があります。
【矯正治療と併用する治療方法に関して】
1.不正咬合の改善や将来的に起こりうる口腔内の変化を減少させる等の理由で、歯の抜歯や粘膜、骨格に対する口腔外科手術が必要となる場合があります。
2.矯正治療の過程において、歯の移動効果の容易化や歯の連続性の維持、その他の治療効果の発揮のため、一定期間に全部又は一部の歯に矯正治療用アタッチメントを接着する必要がある場合があります。
3.矯正治療の過程において、歯の移動のための空隙創出のため、歯の抜歯や切削が必要となる場合があります。
4.矯正治療において、歯の形態修正が必要となる場合があります。
5.歯の移動により咬合の変化が生じ、顎の関節に対する保護や治療が必要となる場合があります。
6.治療計画の変更や中断を抑制するために、矯正治療前にう蝕や歯周病に対する治療が必要となる場合があります。
7.上記により、治療計画の延期や休止、中断が必要となる場合があります。
【矯正装置の装着により生じる一般的な副効果に関して】
1.矯正装置の装着後及び着脱動作中、歯肉、舌、頬及び唇に、擦り傷又は痛みが生じる可能性があります。
2.矯正治療開始直後及び途中に歯の痛みを経験します。
3.矯正装置の装着により、患者の発語および発音に影響を与える可能性があります。
4.矯正装置の使用により、一時的に唾液分泌の増加若しくは口の渇きを経験する可能性があります。
5.治療中に噛み合わせが変化し、患者によっては一時的な不快感を感じる可能性があります。
6.矯正装置の使用により、頭部や首の関節及び筋肉、耳それぞれにおいて障害(運動、感覚、疼痛)が生じる可能性があります。
7.治療中、歯根長の短縮が生じる可能性があります。
8.治療中、歯の変色及び着色が生じる可能性があります。
9.装着する矯正装置等を、患者が誤飲又は吸引してしまう可能性があります。
10.矯正装置の装着が、歯、歯槽骨又は歯肉及び歯髄の健康状態に影響を与える可能性があります。
11.矯正装置を除去後、想定外の位置に歯が移動する可能性があります。
12.矯正装置により自浄性が損なわれるため、虫歯や歯周病予防を患者自身が積極的に行う必要があります。
13.矯正装置が破損する確率を下げるため、食事の内容に制限があります。
14.無意識での歯ぎしりやスポーツ等での食いしばりがある場合、矯正装置が破損する可能性が高くなり、矯正装置の破損による痛みや不快感、計画外の治療が必要となる可能性が高まります。
【患者の素因又は治療歴に由来する事柄に関して】
1.特殊な形状の歯が存在する場合、無意識での歯ぎしりやスポーツ等での食いしばりがある場合、治療期間の長期化又は治療結果に悪影響を与える可能性があります。
2.重度の不正咬合および歯列不正がある場合、矯正装置等の破損の可能性が高くなります。
3.複雑な咬合や歯列、およびそれらを含む骨格性の不正咬合の治療は、複数の治療法や矯正装置の付属品を併用する必要があります。
4.重度の歯列不正がある、患者自身での矯正装置の着脱が著しく困難となる場合があります。
5.過去の歯の疾患の治療により治療を受けた歯に関しては、再治療や追加治療、対象部位の周辺を含む範囲への歯科治療が必要となる可能性があります。
6.歯冠が短い場合は、歯の移動に制約が出ることがあり、歯肉への治療により歯を長くする事が必要となる場合があります。
7.矯正治療中に歯肉の位置が変わる事があり、それが事前に予測できない場合があります。
8患者の既存の歯科修復物(補綴物)に対し、交換や形態修正が必要となる可能性があります。
9.使用する矯正装置や器材により、アレルギー症状が生じる場合があります。
10.患者本人の生活習慣や健康状態、医薬品の服用や喫煙や飲酒等の嗜好品が治療効果に影響を与える可能性があります。
11.患者本人の成長や遺伝的傾向により、矯正治療開始前に予測できない変化が治療計画に影響し、計画の変更が必要となる可能性があります。
【矯正治療計画および装置装着・使用方法に関して】
1.患者本人や家族が、治療計画に関して歯科医師およびその他の職員の指示に従わない場合や、矯正装置の使用方法の指示に従わない場合は、治療期間の著しい長期化又は治療結果に悪影響を与え、歯科医師の判断により治療を中止する場合があります。
2.矯正治療において、歯の移動速度および移動範囲に限界があり、事前に予測が困難な場合があります。
3.適正な着脱方法を行わなかった場合、矯正装置が破損変形し再製作が必要となる場合があります。
4.患者本人が、計画的に通院しない場合や計画外の事態が生じた事を連絡しない場合、治療期間の著しい長期化または治療結果に悪影響を与える場合があります。
当院における矯正治療は、検査結果から得られた内容を歯科医学的根拠に基づき立案し、歯の移動計画から適切に選択した矯正装置を用いて行います。使用する矯正装置は、主治医が効果や安全性などについての歯科医学的判断を行い、医院内外で作製された矯正治療器具を治療に使用します。患者本人に使用する機材のほとんどは、日本国内の法律で承認・認証を受けた機材を使用しますが、一部の歯科用機材に関しては海外にて製造および加工されたものも含めて使用し、医薬品副作用被害救済制度の対象にはならず、歯科医師が責任を負い救済を行うものとします。

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