乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきたら?「二枚歯」の原因と抜歯の判断について

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小児歯科コラム

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきたら?「二枚歯」の原因と抜歯の判断について

公開日:2026.10.31 / 最終更新日:2026.10.31

監修:大田(日本小児歯科学会専門医)

乳歯がまだ抜けていないのに、その内側や後ろ側から永久歯が生えてきたら、まずは歯科医院でお口の状態を確認してもらうことをおすすめします。

ただし、乳歯が残っているからといって、必ずしもすぐに抜かなければならないわけではありません。

乳歯がどのくらいグラグラしているか、永久歯がどの位置から生えてきているかによって、対応は異なります。自然に抜けるまで様子を見る場合もあれば、乳歯を抜いた方がいい場合もあります。
お子様の歯の生え替わりには個人差がありますので、慌てずに、お子様一人ひとりの状態に合わせて考えていきましょう。

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてくるのは、おかしいこと?

歯の生え替わる時期やスピードには個人差があり、乳歯が抜ける前に永久歯が見えてくることもあります。

子どもたちの成長は、一人ひとり違いますよね。
歩き始める時期が早いお子様もいれば、ゆっくりなお子様もいます。それと同じように、乳歯から永久歯への生え替わりも、すべてのお子様が同じ時期に、同じように進むわけではありません。
そのため、周りのお子様と生え替わりの時期が違っていても、それだけで何か問題があるとは限りません。
ただし、乳歯が抜けずに残っている場合には、単純に生え替わりがゆっくり進んでいるのか、それとも永久歯が本来の位置からずれて生えてきているのかを確認することが大切です。

この違いを、ご家庭で見分けることは簡単ではありません。

「まだ乳歯が抜けていないのに、大人の歯が見えているけれど大丈夫かしら?」
そんなときは、ご自身で判断しようとせず、一度歯科医院で確認してもらうといいですね。

「二枚歯」とは?どうして乳歯の後ろから永久歯が生えるの?

乳歯が抜ける前に、その内側や後ろ側から永久歯が生えてくる状態は、一般的に「二枚歯」と呼ばれています。

二枚歯が起こる理由を理解するために、まずは通常の歯の生え替わりについてお話しします。

通常の乳歯から永久歯への生え替わり

永久歯が生えてくるときには、通常、乳歯の根を少しずつ溶かしながら進んでいきます。
乳歯の根が短くなっていくことで、今までしっかりしていた乳歯が少しずつグラグラするようになります。そして、やがて自然に抜け落ちます。
このように、乳歯の根が溶けて短くなることは、永久歯への生え替わりの過程の一つなのです。

乳歯が抜けずに残ってしまう理由

ところが、永久歯が乳歯の真下ではなく、少しずれた位置から生えてくることがあります。
その場合、乳歯の根が十分に溶けず、乳歯がそのまま残ってしまうことがあります。
そして、残っている乳歯の内側や後ろ側から永久歯が顔を出し、乳歯と永久歯が並んで見える状態になるのです。

これが、一般的に「二枚歯」と呼ばれている状態です。

保護者の皆様からすると、歯が二列に並んでいるように見えるため、驚かれるかもしれません。
ただ、二枚歯になっているということだけで、乳歯を抜く必要があるかどうかは決まりません。

大切なのは、乳歯の揺れ具合と、永久歯が生えてきている位置を確認することです。

二枚歯になったら、乳歯は抜いた方がいい?

二枚歯になった場合でも、必ず乳歯を抜くわけではありません。乳歯の状態や永久歯の位置によって判断します。

保護者の皆様が特に気になるのは、「乳歯を抜いた方がいいのか、それとも自然に抜けるのを待ってもいいのか」ということではないでしょうか。
実際には、どちらの対応を選ぶかは、お子様のお口の状態によって異なります。

乳歯を抜くことがある場合

乳歯の揺れが少なく、永久歯が生えてくる妨げになっている場合には、乳歯を抜くことがあります。
乳歯がしっかり残っている一方で、永久歯が別の位置から生えてきている場合には、そのまま様子を見ていいかどうかを確認する必要があります。
そのため、歯科医院では乳歯の状態だけでなく、永久歯がどこから生えてきているのかも確認しながら、抜歯が必要かどうかを考えます。

自然に抜けるまで様子を見る場合

乳歯がすでにグラグラしている場合には、すぐに抜かず、自然に抜けるまで様子を見られることもあります。
乳歯が残っていても、必ずしもその場で抜歯をする必要があるとは限らないのです。
「乳歯の後ろから永久歯が生えているから、すぐに抜かなければ」と考えるのではなく、まずは今の生え替わりの状態を確認することが大切です。

歯医者さんが怖いお子様の場合は、どうするの?

歯科治療への恐怖心が強いお子様では、乳歯や永久歯の状態を確認しながら、すぐに抜かずに様子を見る場合もあります。

乳歯を抜くかどうかを考える際には、お口の状態だけでなく、お子様が歯科治療をどのように感じているかも大切にしたいと思っています。
歯科医院に慣れているお子様もいれば、診療室に入るだけでも緊張してしまうお子様もいます。
特に、歯を抜くことに強い恐怖心があるお子様では、乳歯の揺れ具合や永久歯の位置を確認したうえで、すぐに抜歯せず、経過を見ることもあります。

もちろん、すべてのお子様で抜歯を待てるわけではありません。乳歯が永久歯の生える妨げになっている場合などは、抜歯を検討することもあります。
お口の状態を確認することと、お子様の気持ちに配慮すること。その両方を大切にしながら、対応を考えていきたいですね。

乳歯が抜ける前に永久歯が見えたら、いつ相談すればいい?

乳歯が残ったまま永久歯が生えてきたことに気づいたら、一度歯科医院に相談してください。

乳歯がグラグラしている場合も、ほとんど揺れていない場合も、ご家庭だけで抜歯の必要性を判断するのは難しいものです。
永久歯がどの位置から生えているのか、乳歯が自然に抜けそうな状態なのかを確認することで、そのお子様に合った対応を考えることができます。

「今すぐ抜いた方がいいのかな」「もう少し待っても大丈夫かな」と迷うこともあると思います。

そんなときこそ、保護者の皆様だけで抱え込まず、お子様のお口の状態を一緒に確認していきましょう。

まとめ|乳歯が抜ける前に永久歯が生えても、慌てずに確認しましょう

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてくる「二枚歯」は、永久歯が乳歯の真下から少しずれた位置に生えてくることで起こる場合があります。
乳歯を抜いた方がいい場合もあれば、自然に抜けるまで様子を見られる場合もあります。
判断するときに大切なのは、乳歯の揺れ具合、永久歯の位置、そしてお子様の気持ちです。

子どもたちの成長発育には、一人ひとり違いがあります。歯の生え替わりについても、周りと比較するのではなく、ご自身のお子様の状態を見ながら考えていくことが大切です。

乳歯が抜ける前に永久歯が見えてきたら、慌てずに歯科医院で確認してもらってください。
お子様一人ひとりの成長を大切にしながら、保護者の皆様と一緒に考えていきたいと思っています。

監修者
歯科医師 大田
経歴 昭和大学(現:昭和医科大学)歯学部 卒業

同大学歯科病院にて臨床研修 修了

同大学大学院 歯学研究科 小児成育歯科学講座 修了

ポーラスター矯正歯科・小児歯科 たまプラーザ 入職(非常勤)

日本小児歯科学会 認定医取得

日本小児歯科学会 専門医取得

ポーラスター矯正歯科・小児歯科たまプラーザ院 常勤医として勤務

昭和医科大学歯学部小児成育歯科学講座 兼任講師

資格 歯科医師【小児歯科専門医】
所属歯科学会 日本小児歯科学会
ポーラスター矯正歯科センター北(こうざき歯列矯正クリニック)横浜

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