口腔機能発達不全症とは?子どものお口の発達と気になるサインについて

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小児歯科コラム

口腔機能発達不全症とは?子どものお口の発達と気になるサインについて

公開日:2026.10.20 / 最終更新日:2026.10.20

監修:大田 千央(日本小児歯科学会)

お子様の食べ方や滑舌、お口がポカンと開く癖が気になったことはありませんか?
口腔機能発達不全症とは何か、日常生活で気づきやすいサイン、歯科医院での検査やトレーニングについて、小児歯科専門医がわかりやすくお伝えします。

こんな方におすすめの記事です

お子様の食べ方、話し方、お口が開いている癖などが気になる保護者の皆様。
また、現在特に困っていることはなくても、お子様のお口の成長発育について知りたい方を対象としています。

口腔機能発達不全症ってなに?

口腔機能発達不全症とは、子どもの「食べる」「話す」などのお口の機能が、十分に発達していない状態をいいます。

お口は、食べる、話す、呼吸をするなど、私たちが生活していくうえで大切な役割を担っています。
生まれたばかりの赤ちゃんは、大人と同じ食べ物を食べることはできませんし、言葉を使ってお話しすることもできません。また、意外に思われるかもしれませんが、赤ちゃんと大人では呼吸の仕方にも違いがあります。

では、赤ちゃんはいつ頃から大人と同じように食べたり、話したりできるようになるのでしょうか。

成長のスピードには個人差がありますが、大人と同じような食事ができるようになるのは、おおむね生後18か月頃、文章でお話しできるようになるのは3歳以降といわれています。
赤ちゃんは、その成長の過程でお口をさまざまな方法で使いながら、食べる機能や話す機能、呼吸に関わる機能などを少しずつ身につけていきます。
ところが、このお口の機能を獲得する過程が、うまく進んでいないお子様もいらっしゃいます。

それが、今回お話しする「口腔機能発達不全症」です。

お子様にこんな様子はありませんか?

口腔機能発達不全症に気づくきっかけは、毎日の食事や会話、何気ない生活の中にあります。

例えば、お子様に次のような様子はありませんか?

  • ご飯を食べるときに、くちゃくちゃと音を立てる
  • ほかのお子様と比べて、食べるスピードが極端に早い、または遅い
  • 言葉の発音や滑舌が気になる
  • テレビを見ているときなどに、お口がポカンと開いている

いかがでしょうか。
一つでも思い当たることがあったでしょうか。
こうした様子は、日常生活の中では単なる癖や、その子の個性として見過ごされることもあると思います。
もちろん、これらの様子が見られたからといって、必ず口腔機能発達不全症というわけではありません。
ただ、もしかすると、お口の機能が十分に発達していないことが関係しているかもしれません。

お子様一人ひとりの成長には違いがありますので、日頃の様子をよく観察することが大切です。

口腔機能発達不全症の検査では何をするの?

歯科医院では、お口の状態や普段の生活について確認し、必要に応じて唇や舌の力を測定します。

口腔機能発達不全症の検査では、まず歯科医師がお口の中を診察し、保護者の方から普段の食事や生活の様子についてお話を伺います。
さらに、必要に応じて次のような検査を行います。

  • お口を閉じる唇の力を測る検査
  • 舌を上顎につける力を測る検査

いずれも、お口の機能がどのような状態にあるかを調べるための検査です。
基本的には、痛みを伴うような検査ではありません。ただし、お子様の年齢や発達の状態によって、実施できる検査には違いがあります。
検査の結果だけで判断するのではなく、日頃のお口の使い方や成長発育の様子も含めて、歯科医師が総合的に診断していきます。

口腔機能発達不全症のトレーニングって何をするの?

口腔機能発達不全症と診断された場合には、お口の周りや舌の筋肉を使うトレーニングなどを行います。
トレーニングでは、お口の周りの筋肉や舌の筋肉を動かしたり、唇を閉じることや鼻で呼吸することを意識した練習を行ったりします。
大切なのは、お子様が現在どのようにお口を使っているのかを確認し、それぞれのお子様に必要な練習を考えることです。
お口の使い方には、日頃の生活の中で身についた癖もあります。
そのため、歯科医院で練習するだけではなく、ご自宅でも継続して取り組んでいただくことが大切になります。
ただし、どのようなトレーニングが必要かは、お子様のお口の状態によって異なります。すべてのお子様に同じ練習が必要というわけではありません。

ご家族も一緒にトレーニングしてみませんか?

お口のトレーニングは、お子様だけに頑張ってもらうのではなく、ご家族で一緒に取り組むことも大切です。
毎日続けるトレーニングは、お子様にとって負担に感じられることもあるかもしれません。
そんなとき、ご家族の方も一緒に取り組んでいただくことで、お子様が前向きな気持ちで続けるきっかけになると思います。

例えば、お子様だけに「練習してね」と伝えるのではなく、保護者の方も一緒に唇や舌を動かしてみるのはいかがでしょうか。
ご家族でお口の使い方に関心を持っていただくことは、毎日のトレーニングを続けるうえでも大切だと考えています。

無理に頑張らせるのではなく、お子様の年齢や成長に合わせて取り組んでいきたいですね。

お口の機能は、将来の健康や歯並びにも関係するの?

お口の機能は、子どもの頃だけでなく、成長後の生活や歯並びを考えるうえでも大切な要素です。
現在の日本は超高齢化社会を迎えています。
高齢になると、お口の機能が低下することで、食べ物などが誤って気管に入り、肺炎につながる「誤嚥性肺炎」が問題になることがあります。
一方で、ご高齢になってもお口の機能が比較的保たれている方もいらっしゃいます。

その違いには、子どもの頃の十分なお口の機能の発達が関係しているかもしれません。
また、矯正歯科治療では、治療後に歯並びが変化する「後戻り」について考える必要があります。

歯並びとお口の機能には関わりがあるため、矯正治療後の状態を考えるうえでも、お口の使い方に目を向けることは大切です。
私は、子どもの頃からお口の機能を育てていくことには、今だけでなく、これからの成長を考える意味があると思っています。

気になる症状がなくても、相談した方がいいの?

特に困っていることがなくても、お子様のお口の発達について気になることがあれば、かかりつけの歯科医院で相談できます。
口腔機能発達不全症は、原則として18歳未満のお子様を対象とする診断で、条件を満たす場合には健康保険による検査や管理が行われます。
普段の生活で明らかな困りごとがなくても、お口の機能の発達に気になる点が見つかる場合があります。

反対に、食べ方や話し方に気になる様子があっても、成長の個人差によるものかもしれません。

大切なのは、ご家庭で症状だけを見て判断するのではなく、お子様のお口の状態を正しく知ることです。
検査やトレーニングが必要かどうかも、お子様一人ひとりの状態に合わせて考えていきます。

まとめ|お子様のお口の成長を一緒に見守りましょう

お口の機能は、生まれたときから完成しているものではなく、子どもの成長とともに少しずつ育っていくものです。

食べること、話すこと、呼吸すること。

どれも普段は意識せずに行っていることですが、お子様は日々の生活を通じて、その機能を身につけていきます。
お食事のときの様子や、ふとした瞬間のお口の開き方など、毎日の生活の中には、お子様の成長を知るきっかけがあります。
もし気になることがあれば、かかりつけの歯科医師に相談してみてください。

お子様一人ひとりの成長のペースを大切にしながら、ご家族の皆様と一緒に、お口の健やかな発達を見守っていければと思います。

監修者
歯科医師 大田 千央
経歴 昭和大学(現:昭和医科大学)歯学部 卒業

同大学歯科病院にて臨床研修 修了

同大学大学院 歯学研究科{小児成育歯科学講座 修了

ポーラスター矯正歯科・小児歯科 たまプラーザ 入職(非常勤)

日本小児歯科学会 認定医取得

日本小児歯科学会 専門医取得

ポーラスター矯正歯科・小児歯科たまプラーザ院 常勤医として勤務

昭和医科大学歯学部小児成育歯科学講座 兼任講師

資格 歯科医師【小児歯科専門医】
所属歯科学会 日本小児歯科学会
主なリスクと副作用

痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮

その他のリスク・副作用等

矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について

【矯正治療により生じるリスクや副作用について】
1.矯正歯科装置を付けた後しばらくは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、一般的には数日間~1、2週間で慣れてきます。
2.歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
3.矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療には患者の協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に大きく影響します。
4.治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨きにくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、更に一般歯科医による定期的な診察が大切です。また、歯が動くと隠れていた虫歯があることが判明することもあります。
5.歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。
6.極まれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
7.極まれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
8.矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
9.治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの症状が生じることがあります。
10.治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
11.歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
12.矯正歯科装置を誤って飲み込む可能性があります。
13.矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
14.動的治療が終了し矯正装置が外れた後に、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。
15.動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置(リテーナー)を指示通り使用し、歯の位置の変化を抑制しないと、歯並びや咬み合せの「後戻り」や「新たな変化」が生じます。
16.アゴの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。
17.治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。
18.矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことはできません。
19.治療の効果が予測と一致しているか確認するため、定期的な診察や検査を行う必要があり、合併症・副作用が発生した場合は、治療方法や使用する矯正装置を変更する場合があります。
【矯正治療と併用する治療方法に関して】
1.不正咬合の改善や将来的に起こりうる口腔内の変化を減少させる等の理由で、歯の抜歯や粘膜、骨格に対する口腔外科手術が必要となる場合があります。
2.矯正治療の過程において、歯の移動効果の容易化や歯の連続性の維持、その他の治療効果の発揮のため、一定期間に全部又は一部の歯に矯正治療用アタッチメントを接着する必要がある場合があります。
3.矯正治療の過程において、歯の移動のための空隙創出のため、歯の抜歯や切削が必要となる場合があります。
4.矯正治療において、歯の形態修正が必要となる場合があります。
5.歯の移動により咬合の変化が生じ、顎の関節に対する保護や治療が必要となる場合があります。
6.治療計画の変更や中断を抑制するために、矯正治療前にう蝕や歯周病に対する治療が必要となる場合があります。
7.上記により、治療計画の延期や休止、中断が必要となる場合があります。
【矯正装置の装着により生じる一般的な副効果に関して】
1.矯正装置の装着後及び着脱動作中、歯肉、舌、頬及び唇に、擦り傷又は痛みが生じる可能性があります。
2.矯正治療開始直後及び途中に歯の痛みを経験します。
3.矯正装置の装着により、患者の発語および発音に影響を与える可能性があります。
4.矯正装置の使用により、一時的に唾液分泌の増加若しくは口の渇きを経験する可能性があります。
5.治療中に噛み合わせが変化し、患者によっては一時的な不快感を感じる可能性があります。
6.矯正装置の使用により、頭部や首の関節及び筋肉、耳それぞれにおいて障害(運動、感覚、疼痛)が生じる可能性があります。
7.治療中、歯根長の短縮が生じる可能性があります。
8.治療中、歯の変色及び着色が生じる可能性があります。
9.装着する矯正装置等を、患者が誤飲又は吸引してしまう可能性があります。
10.矯正装置の装着が、歯、歯槽骨又は歯肉及び歯髄の健康状態に影響を与える可能性があります。
11.矯正装置を除去後、想定外の位置に歯が移動する可能性があります。
12.矯正装置により自浄性が損なわれるため、虫歯や歯周病予防を患者自身が積極的に行う必要があります。
13.矯正装置が破損する確率を下げるため、食事の内容に制限があります。
14.無意識での歯ぎしりやスポーツ等での食いしばりがある場合、矯正装置が破損する可能性が高くなり、矯正装置の破損による痛みや不快感、計画外の治療が必要となる可能性が高まります。
【患者の素因又は治療歴に由来する事柄に関して】
1.特殊な形状の歯が存在する場合、無意識での歯ぎしりやスポーツ等での食いしばりがある場合、治療期間の長期化又は治療結果に悪影響を与える可能性があります。
2.重度の不正咬合および歯列不正がある場合、矯正装置等の破損の可能性が高くなります。
3.複雑な咬合や歯列、およびそれらを含む骨格性の不正咬合の治療は、複数の治療法や矯正装置の付属品を併用する必要があります。
4.重度の歯列不正がある、患者自身での矯正装置の着脱が著しく困難となる場合があります。
5.過去の歯の疾患の治療により治療を受けた歯に関しては、再治療や追加治療、対象部位の周辺を含む範囲への歯科治療が必要となる可能性があります。
6.歯冠が短い場合は、歯の移動に制約が出ることがあり、歯肉への治療により歯を長くする事が必要となる場合があります。
7.矯正治療中に歯肉の位置が変わる事があり、それが事前に予測できない場合があります。
8患者の既存の歯科修復物(補綴物)に対し、交換や形態修正が必要となる可能性があります。
9.使用する矯正装置や器材により、アレルギー症状が生じる場合があります。
10.患者本人の生活習慣や健康状態、医薬品の服用や喫煙や飲酒等の嗜好品が治療効果に影響を与える可能性があります。
11.患者本人の成長や遺伝的傾向により、矯正治療開始前に予測できない変化が治療計画に影響し、計画の変更が必要となる可能性があります。
【矯正治療計画および装置装着・使用方法に関して】
1.患者本人や家族が、治療計画に関して歯科医師およびその他の職員の指示に従わない場合や、矯正装置の使用方法の指示に従わない場合は、治療期間の著しい長期化又は治療結果に悪影響を与え、歯科医師の判断により治療を中止する場合があります。
2.矯正治療において、歯の移動速度および移動範囲に限界があり、事前に予測が困難な場合があります。
3.適正な着脱方法を行わなかった場合、矯正装置が破損変形し再製作が必要となる場合があります。
4.患者本人が、計画的に通院しない場合や計画外の事態が生じた事を連絡しない場合、治療期間の著しい長期化または治療結果に悪影響を与える場合があります。

当院における矯正治療は、検査結果から得られた内容を歯科医学的根拠に基づき立案し、歯の移動計画から適切に選択した矯正装置を用いて行います。使用する矯正装置は、主治医が効果や安全性などについての歯科医学的判断を行い、医院内外で作製された矯正治療器具を治療に使用します。患者本人に使用する機材のほとんどは、日本国内の法律で承認・認証を受けた機材を使用しますが、一部の歯科用機材に関しては海外にて製造および加工されたものも含めて使用し、医薬品副作用被害救済制度の対象にはならず、歯科医師が責任を負い救済を行うものとします。

ポーラスター矯正歯科センター北(こうざき歯列矯正クリニック)横浜

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