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コラム
綺麗な歯並びとは?矯正歯科医が考える「正常咬合」という基準
綺麗な歯並びとは、見た目だけでなく「きちんと噛める歯並び」
「綺麗な歯並びになりたいです」
矯正相談の場で、患者さんからよく聞く言葉です。
では、皆さんが思う「綺麗な歯並び」とは、どのような歯並びでしょうか。
- 歯がガタガタしていないこと
- 前歯がまっすぐ並んでいること
- 笑った時に口元が自然に見えること
- 出っ歯や受け口ではないこと
どれも大切な視点です。
ただ、私たち矯正歯科医が考える「良い歯並び」は、見た目だけでは判断しません。
矯正歯科では、良い歯並び・良い噛み合わせのことを、専門的に「正常咬合」と呼びます。
正常咬合とは、簡単に言えば、
見た目が自然で、上下の歯が機能的に噛み合っている状態
のことです。
つまり、矯正治療で目指す歯並びは、単に前歯をきれいに並べることだけではありません。
上下の歯が適切に噛み合い、口元全体のバランスが整っていることが重要です。
こんな方におすすめの記事です
- 自分の歯並びが良いのか気になっている方
- 前歯の見た目が気になる方
- 子どもの歯並びを確認したい保護者の方
- 矯正治療を受けるべきか迷っている方
- 「噛み合わせが良い」とはどういうことか知りたい方
- 見た目だけでなく、将来の歯や噛み合わせも大切にしたい方
歯並びについて少しでも気になることがある方は、まず「正常咬合」という考え方を知るところから始めてみてください。
綺麗な歯並びとは、前歯が並んでいればいいの?
結論:前歯が並んでいるだけでは、良い歯並びとは限りません
鏡を見た時に、最初に目に入るのは前歯です。
そのため、多くの方は「歯並びが綺麗かどうか」を前歯で判断します。
もちろん、前歯の見た目は大切です。
笑顔の印象にも関わりますし、清潔感や口元の自然さにも影響します。
しかし、矯正歯科医が診ているのは、前歯だけではありません。
私たちは、次のような点を総合的に確認します。
- 上下の前歯の真ん中が合っているか
- 前歯の上下の重なりが適切か
- 前歯の前後的な位置関係が適切か
- 奥歯が互い違いに噛んでいるか
- 顎の骨格とのバランスはどうか
- 口元の突出感や横顔との調和はどうか
- 将来的に無理のない噛み合わせか
つまり、前歯だけがきれいに見えても、奥歯の噛み合わせがずれていれば、矯正歯科的には「良い噛み合わせ」とは言い切れません。
歯並びとは、見える部分だけでなく、噛む機能まで含めて考えるものです。
正常咬合とは?
結論:正常咬合とは、上下の歯が見た目と機能の両面で調和している噛み合わせです
正常咬合とは、矯正歯科で用いられる「良い噛み合わせ」の基準です。
患者様向けに分かりやすく言うと、次のような状態を指します。
正常咬合の主なチェックポイント
- 上の前歯と下の前歯の真ん中がそろっている
上の前歯の中心と、下の前歯の中心が大きくずれていない状態です。
これを専門的には、正中が合っている状態といいます。
ただし、顔の中心・鼻・唇・顎の位置関係も関わるため、鏡だけで正確に判断することはできません。 - 上の前歯が下の前歯に2〜3ミリほど重なっている
前歯を正面から見た時、上の前歯が下の前歯を少し覆っている状態です。
この上下的な重なりを、専門的にはオーバーバイトと呼びます。
重なりが深すぎる場合は「過蓋咬合」、ほとんど重ならない場合や開いている場合は「開咬」と呼ばれることがあります。 - 上の前歯が下の前歯より2〜3ミリほど前に出ている
横から見た時、上の前歯は下の前歯より少し前にあります。
この前後的な差を、専門的にはオーバージェットと呼びます。
上の前歯が大きく前に出ている場合は、一般的には「出っ歯」、専門的には上顎前突と呼ばれることがあります。 - 奥歯が上下で互い違いに噛み合っている
良い噛み合わせでは、上の歯と下の歯が一対一で真上からぶつかるのではなく、互い違いに噛み合います。
この状態により、噛む力が分散され、食べ物を効率よく噛みやすくなります。
前歯がきれいに並んでいても、奥歯の噛み合わせがずれている場合、噛む機能としては問題が残ることがあります。
自分で正常咬合かどうか確認できる?
結論:簡単なセルフチェックはできますが、正確な診断は矯正歯科での検査が必要です
鏡の前で、次の項目を確認してみてください。
- 上下の前歯の真ん中はそろっていますか?
- 上の前歯は下の前歯に少し重なっていますか?
- 上の前歯は下の前歯より少し前にありますか?
- 奥歯で噛んだ時、左右どちらかにずれていませんか?
- 前歯で噛み切りにくいことはありませんか?
- 口を閉じた時に、唇に力が入りすぎていませんか?
これらは、あくまで目安です。
実際の矯正診断では、口の中を見ただけで判断するわけではありません。
必要に応じて、口腔内写真、顔貌写真、歯型または口腔内スキャン、レントゲン写真などをもとに総合的に判断します。
鏡で見た印象と、専門的な診断結果が一致しないこともあります。
自分で確認することは大切ですが、自己判断だけで「正常」「異常」と決めてしまう必要はありません。
気になる場合は、矯正歯科で現在の状態を確認することが大切です。
綺麗な歯並びとは、単に前歯がまっすぐ並んでいる状態ではありません。
矯正歯科で考える良い歯並びとは、見た目の美しさと、上下の歯が正しく噛み合う機能性の両方が整った状態です。
その代表的な考え方が、正常咬合です。
次回は、歯並びを整えることで期待できること、矯正治療で知っておきたい注意点、そして「正常咬合でなければ必ず治療が必要なのか」についてご説明します。
監修者

| 院長 | 神崎 寛人 |
|---|---|
| 経歴 | 東京歯科大学卒業 歯科医師国家資格取得
東京歯科大学矯正学講座 日本矯正歯科学会認定医 取得 こうざき歯列矯正クリニック開業 医療法人社団OMS 理事長就任 日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医) 取得 ポーラスター矯正歯科センター北 名称変更 日本歯科専門医機構認定矯正歯科専門医 |
| 資格 | 歯科医師 |
| 所属歯科学会 | 日本矯正歯科学会 |
主なリスクと副作用
痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
その他のリスク・副作用等
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
【矯正治療により生じるリスクや副作用について】
1.矯正歯科装置を付けた後しばらくは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、一般的には数日間~1、2週間で慣れてきます。
2.歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
3.矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療には患者の協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に大きく影響します。
4.治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨きにくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、更に一般歯科医による定期的な診察が大切です。また、歯が動くと隠れていた虫歯があることが判明することもあります。
5.歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。
6.極まれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
7.極まれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
8.矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
9.治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの症状が生じることがあります。
10.治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
11.歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
12.矯正歯科装置を誤って飲み込む可能性があります。
13.矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
14.動的治療が終了し矯正装置が外れた後に、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。
15.動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置(リテーナー)を指示通り使用し、歯の位置の変化を抑制しないと、歯並びや咬み合せの「後戻り」や「新たな変化」が生じます。
16.アゴの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。
17.治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。
18.矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことはできません。
19.治療の効果が予測と一致しているか確認するため、定期的に診察や検査を行う必要があり、合併症・副作用が発生した場合は、治療方法や使用する矯正装置を変更する場合があります。
【矯正治療と併用する治療方法に関して】
1.不正咬合の改善や将来的に起こりうる口腔内の変化を減少させる等の理由で、歯の抜歯や粘膜、骨格に対する口腔外科手術が必要となる場合があります。
2.矯正治療の過程において、歯の移動効果の容易化や歯の連続性の維持、その他の治療効果の発揮のため、一定期間に全部又は一部の歯に矯正治療用アタッチメントを接着する必要がある場合があります。
3.矯正治療の過程において、歯の移動のための空隙創出のため、歯の抜歯や切削が必要となる場合があります。
4.矯正治療において、歯の形態修正が必要となる場合があります。
5.歯の移動により咬合の変化が生じ、顎の関節に対する保護や治療が必要となる場合があります。
6.治療計画の変更や中断を抑制するために、矯正治療前にう蝕や歯周病に対する治療が必要となる場合があります。
7.上記により、治療計画の延期や休止、中断が必要となる場合があります。
【矯正装置の装着により生じる一般的な副効果に関して】
1.矯正装置の装着後及び着脱動作中、歯肉、舌、頬及び唇に、擦り傷又は痛みが生じる可能性があります。
2.矯正治療開始直後及び途中に歯の痛みを経験します。
3.矯正装置の装着により、患者の発語および発音に影響を与える可能性があります。
4.矯正装置の使用により、一時的に唾液分泌の増加若しくは口の渇きを経験する可能性があります。
5.治療中に噛み合わせが変化し、患者によっては一時的な不快感を感じる可能性があります。
6.矯正装置の使用により、頭部や首の関節及び筋肉、耳それぞれにおいて障害(運動、感覚、疼痛)が生じる可能性があります。
7.治療中、歯根長の短縮が生じる可能性があります。
8.治療中、歯の変色及び着色が生じる可能性があります。
9.装着する矯正装置等を、患者が誤飲又は吸引してしまう可能性があります。
10.矯正装置の装着が、歯、歯槽骨又は歯肉及び歯髄の健康状態に影響を与える可能性があります。
11.矯正装置を除去後、想定外の位置に歯が移動する可能性があります。
12.矯正装置により自浄性が損なわれるため、虫歯や歯周病予防を患者自身が積極的に行う必要があります。
13.矯正装置が破損する確率を下げるため、食事の内容に制限があります。
14.無意識での歯ぎしりやスポーツ等での食いしばりがある場合、矯正装置が破損する可能性が高くなり、矯正装置の破損による痛みや不快感、計画外の治療が必要となる可能性が高まります。
【患者の素因又は治療歴に由来する事柄に関して】
1.特殊な形状の歯が存在する場合、無意識での歯ぎしりやスポーツ等での食いしばりがある場合、治療期間の長期化又は治療結果に悪影響を与える可能性があります。
2.重度の不正咬合および歯列不正がある場合、矯正装置等の破損の可能性が高くなります。
3.複雑な咬合や歯列、およびそれらを含む骨格性の不正咬合の治療は、複数の治療法や矯正装置の付属品を併用する必要があります。
4.重度の歯列不正がある、患者自身での矯正装置の着脱が著しく困難となる場合があります。
5.過去の歯の疾患の治療により治療を受けた歯に関しては、再治療や追加治療、対象部位の周辺を含む範囲への歯科治療が必要となる可能性があります。
6.歯冠が短い場合は、歯の移動に制約が出ることがあり、歯肉への治療により歯を長くする事が必要となる場合があります。
7.矯正治療中に歯肉の位置が変わる事があり、それが事前に予測できない場合があります。
8患者の既存の歯科修復物(補綴物)に対し、交換や形態修正が必要となる可能性があります。
9.使用する矯正装置や器材により、アレルギー症状が生じる場合があります。
10.患者本人の生活習慣や健康状態、医薬品の服用や喫煙や飲酒等の嗜好品が治療効果に影響を与える可能性があります。
11.患者本人の成長や遺伝的傾向により、矯正治療開始前に予測できない変化が治療計画に影響し、計画の変更が必要となる可能性があります。
【矯正治療計画および装置装着・使用方法に関して】
1.患者本人や家族が、治療計画に関して歯科医師およびその他の職員の指示に従わない場合や、矯正装置の使用方法の指示に従わない場合は、治療期間の著しい長期化又は治療結果に悪影響を与え、歯科医師の判断により治療を中止する場合があります。
2.矯正治療において、歯の移動速度および移動範囲に限界があり、事前に予測が困難な場合があります。
3.適正な着脱方法を行わなかった場合、矯正装置が破損変形し再製作が必要となる場合があります。
4.患者本人が、計画的に通院しない場合や計画外の事態が生じた事を連絡しない場合、治療期間の著しい長期化または治療結果に悪影響を与える場合があります。
当院における矯正治療は、検査結果から得られた内容を歯科医学的根拠に基づき立案し、歯の移動計画から適切に選択した矯正装置を用いて行います。使用する矯正装置は、主治医が効果や安全性などについての歯科医学的判断を行い、医院内外で作製された矯正治療器具を治療に使用します。患者本人に使用する機材のほとんどは、日本国内の法律で承認・認証を受けた機材を使用しますが、一部の歯科用機材に関しては海外にて製造および加工されたものも含めて使用し、医薬品副作用被害救済制度の対象にはならず、歯科医師が責任を負い救済を行うものとします。

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平日 10:30~13:00/15:00~19:00
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